白砂青松の会活動発表報告会に参加して
- 2017/03/27
- 01:32
貝博サポ“子ども探検隊のお林菌類相調査” の活動報告がありました。
~白砂青松の会活動発表報告会に参加して~

日時:2017(H29年)3月10日(金)13:30~17: 00
会場:大磯町福祉センター「さざれ石」
参加者:貝サポ3名、真鶴町産業観光課1名

「第11回白砂青松の会大磯大会」※が開催され、生命の星・地球博物館菌類担当折原貴道学芸員が、「地域児童との調査で明らかにする、真鶴町お林のマツ外生菌根菌多様性の実態」とした活動報告をされました。

この活動は平成26・27年、折原学芸員指導の下、真鶴子ども探検隊、貝サポメンバー、小・中学校教員、生命の星・地球博物館菌類ボランティアの参加協力により実施した「真鶴半島・南郷山菌類相比較調査」で、本調査により、お林の中でマツと菌根をつくり共生するキノコの発生数は、南郷山と比較して少ない事がわかりました。
一方で、地下部の菌根の形成状況を見ると、決して少なくはない事がわかり、マツの成長を助ける菌類は、お林の土壌中にも確かに生育しているという結果が出たようです。(後日改めて、真鶴町内で調査結果報告会を開催予定)


他にも、大磯町大磯中学校南側特別緑地ならびにこゆるぎ緑地のほか、石川県能美の松原、和歌山県水軒の浜からのマツの保全・再生についてや、松葉を堆肥として用いた野菜や米作りの報告がありました。また、被災地からの報告として、宮城県閖上・陸前高田の松林再生活動の現状報告が行われました。
中でも興味関心をもったのは、
・マツの再生には、どの場所でもマツに適したpHを調節した木炭が用い、根のまわりに木炭を入れたり、根上方式というマツの根を木炭で挟んだ植樹方法を用いていること。
・木炭を入れることで土壌をアルカリ性に保ち、除草や松葉かきをして管理することが大切な保全につながるということでした。
土壌をアルカリ性にすることで雑菌は住みにくくなり、マツと共生関係にある菌根菌は育つことができる。その菌根菌は土中の養分をマツの根に供給し、マツは光合成で得た炭水化物を菌根菌に供給する共生関係が成り立つことで、健康なマツが生育するようです。葉が茶色に枯れてしまい元気なく弱々しいマツも、木炭と菌根菌を用いて青々と葉の茂った健康なマツに回復させることが実証されていました。
子ども探検隊のみなさんと2年間菌類相調査をしたことで、真鶴半島に生育しているクロマツの生育状況を知る上でのとても重要な調査結果を残すことができました。真鶴町で実施された「お林樹木調査」とも連携しながら、「お林保全」に繋げていきたいものです。
お林のクロマツ保全を考える上で大変貴重なお話しを聞く機会をいただき、折原学芸員に改めて感謝申し上げます。
※この会は、全国各地の海岸マツ林の保全・再生に向けた取り組みを行っている、白砂青松再生の会(会長:小川 眞博士)主催によるもので、この度「NPO法人大磯町内の松並木敷地を大切にする会」が共催、大磯町・大磯町教育委員会が後援して、室内・野外研修と二日間にわたり大磯町にて開催されたものです。
~白砂青松の会活動発表報告会に参加して~

日時:2017(H29年)3月10日(金)13:30~17: 00
会場:大磯町福祉センター「さざれ石」
参加者:貝サポ3名、真鶴町産業観光課1名

「第11回白砂青松の会大磯大会」※が開催され、生命の星・地球博物館菌類担当折原貴道学芸員が、「地域児童との調査で明らかにする、真鶴町お林のマツ外生菌根菌多様性の実態」とした活動報告をされました。

この活動は平成26・27年、折原学芸員指導の下、真鶴子ども探検隊、貝サポメンバー、小・中学校教員、生命の星・地球博物館菌類ボランティアの参加協力により実施した「真鶴半島・南郷山菌類相比較調査」で、本調査により、お林の中でマツと菌根をつくり共生するキノコの発生数は、南郷山と比較して少ない事がわかりました。
一方で、地下部の菌根の形成状況を見ると、決して少なくはない事がわかり、マツの成長を助ける菌類は、お林の土壌中にも確かに生育しているという結果が出たようです。(後日改めて、真鶴町内で調査結果報告会を開催予定)


他にも、大磯町大磯中学校南側特別緑地ならびにこゆるぎ緑地のほか、石川県能美の松原、和歌山県水軒の浜からのマツの保全・再生についてや、松葉を堆肥として用いた野菜や米作りの報告がありました。また、被災地からの報告として、宮城県閖上・陸前高田の松林再生活動の現状報告が行われました。
中でも興味関心をもったのは、
・マツの再生には、どの場所でもマツに適したpHを調節した木炭が用い、根のまわりに木炭を入れたり、根上方式というマツの根を木炭で挟んだ植樹方法を用いていること。
・木炭を入れることで土壌をアルカリ性に保ち、除草や松葉かきをして管理することが大切な保全につながるということでした。
土壌をアルカリ性にすることで雑菌は住みにくくなり、マツと共生関係にある菌根菌は育つことができる。その菌根菌は土中の養分をマツの根に供給し、マツは光合成で得た炭水化物を菌根菌に供給する共生関係が成り立つことで、健康なマツが生育するようです。葉が茶色に枯れてしまい元気なく弱々しいマツも、木炭と菌根菌を用いて青々と葉の茂った健康なマツに回復させることが実証されていました。
子ども探検隊のみなさんと2年間菌類相調査をしたことで、真鶴半島に生育しているクロマツの生育状況を知る上でのとても重要な調査結果を残すことができました。真鶴町で実施された「お林樹木調査」とも連携しながら、「お林保全」に繋げていきたいものです。
お林のクロマツ保全を考える上で大変貴重なお話しを聞く機会をいただき、折原学芸員に改めて感謝申し上げます。
※この会は、全国各地の海岸マツ林の保全・再生に向けた取り組みを行っている、白砂青松再生の会(会長:小川 眞博士)主催によるもので、この度「NPO法人大磯町内の松並木敷地を大切にする会」が共催、大磯町・大磯町教育委員会が後援して、室内・野外研修と二日間にわたり大磯町にて開催されたものです。